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GARDEN NOW


メルボルン郊外の我家の庭をリアルタイムでお伝えしていくコーナーです。
その時節に咲いた花や収穫野菜などのリポートを通して、南半球の季節感を少しでも味わっていただければ幸いです。
オーガニック関連、サステイナビリティー関連のトピックスをお届けする時もあります。
平日のリポートと写真の多くは家にいる相棒の助けを借りています。


2017-08

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日本庭園の心を学ぶ


5月8日、9日の土日はメルボルン大学の園芸学部があるバーンリーキャンパスで開催された日本庭園の造園コースLandscape Design Masterclass Series 'Creating Balance in City Life'を受講してきました。講師はチェルシーフラワーショーで最優秀賞を受賞するなど世界的に活躍していらっしゃる福原成雄大阪芸術大教授。

バーンリーキャンパスを訪れるのは初めてでしたが、植物園並みの立派なガーデンが設置されていました。

メル大Burnleyキャンパス

野菜畑もしっかりチェック。なすがたわわに実っていました。
メル大Burnleyキャンパス2


コースはマスタークラスというだけあって本来はプロの造園家向けだったので、そんな中に私のような素人が入り込むのは実はちょっと気がひけました。受講対象者の一番最後に「愛好者」も入っていたので思い切って応募したのですが、ふたを開けてみると約20人の受講者のうち私のような素人っぽい人も混じっていました。

一日目の午前中は日本庭園の歴史、様式、技術などを学びました。会場が時間通りに開かなくて開始が30分遅れたので講義は受講生同士の自己紹介もなく、プレゼンのスライドを端折りながら速いテンポで進行しました。日本語+通訳の講義でスライドも全部日本語。教授の質問の答えが既に日本語のスライドに書いてあったり、教授が出演した日本のTV番組のナレーション等通訳がなかったところもわかったので私には有利でした。

通訳さんはとても日本語がお上手で教授とも気心の知れている方だったのですが、講義のテンポが速かったためか、お疲れだったためか1時間を過ぎたあたりからパフォーマンスが落ちてきました。水に恵まれていた平安京と水に恵まれなかった平城京が逆に訳されて辻褄が合わなくなってしまったりなど、受講生も理解するのが難しかったと思います。
特に受講者の質問を英語から日本語にするときにはかなりLost in translationになっていて助け舟を出すべきかどうか迷ってしまうほどでした(後席だったこともあり結局出しゃばる勇気がでなかったのですが)。平静を装いながらも頭はパニック状態になっているであろう通訳さんの焦りがわかったのは恐らく、似たような経験をしたことのある私だけ。自分のことのように心配してしまいました。会議通訳などでは集中力が持続できるのは2時間が限界、彼女は朝から夕方まで双方向の通訳、しかも徐福の慰霊碑だとか平安遷都1200年記念とか日本語が母国語でない人には訳すのが大変なボキャブラリ続出だったので大変だったと思います。

庭園の要素や配置等に特別な意味が込められていることを学ぶと、受講生は何にでも意味があるものと想像してしまうらしく、「この舗装の曲がり角に置かれた丸い模様は何を意味するのですか」とか「同じ敷地に3つの異なる舗装パターンが用いられてるのはどういう意味があるのですか、舗装パターンにはレベル分けがあるのですか?」とかいう(うまく通訳されなかった)質問が出ましたが、「単なる石臼の廃物利用です」とか「特に意味もレベル分けもありません」という答えに拍子抜けしていたようです。庭造りの理屈を説明するのは簡単ですが、感性を説明するのはなかなか難しいものだと思いました。

講義の中で個人的に興味をひいたのは上古・飛鳥時代の城之越遺跡(じょのこしいせき)など、湧水を利用した禊ぎの機能を持つ祭儀の庭です。次回日本に帰国する時にはぜひ訪れてみたいと思いました。

さて、午後からはキャンパス内の造園予定地(3x6メートル)と使用する植物(楓、松、馬酔木、シダ、ペンステモン等)や庭石等をチェックし、後に各自が設計ドラフトを作成してアイディアを発表し、福原教授からコメントをもらいました。
私は川に見立てた枯山水の川上に松を配置し川岸にシダと楓を配置する庭を設計してみたのですが、川幅と湾曲具合のバランスがうまく行かなくてずいぶん書き直しました。
帰りには他の受講者と、庭園のために遠方から岩を運んでくることは果たしてエコと言えるのだろうか等と話しながら家に帰りました。日本庭園における「自然との調和」というものは借景の考え方などに表れる哲学的・感性的なものであって、理屈で考えようとするとやはり難しい部分もあるかなと思うのでした。

二日目は午前中に設計図とスケッチを完成させ各自が簡単なプレゼン、その後、実際に採用するプランを皆で選び、午後から全員が協力して日本庭園を造りました。採用されたのはダントツで巧かったシャロンさんの設計プランです。
庭造りといっても植木鉢やそれほど大きくない庭石を配置するだけなのであっという間に出来上がってしまいました。二日目になって受講者同士も打ち解けて来て共同作業も和気あいあいと進みました。深山幽谷が表現できたでしょうか。
日本庭園ワークショップ2

こちらは即席の櫛で枯山水の砂紋を描いているところです。
日本庭園ワークショップ1

最後に教授に植木の向きや庭石の据え方を手直ししていただきました。
日本庭園ワークショップ

私としては、石の選定等もう少し実践テクニックを学びたかったという気持ちもあるのですが、所詮二日くらいで学べるようなものではありません。やはり最大の収穫は著名な造園家に庭造りの心構えを教えていただいたことでしょう。
設計プラン作りでも福原教授はドローイングの上手下手ではなく、設計上のストーリー作り、庭にどのような思いを込めるかが最も大事と繰り返しおっしゃっていました。何世代も後の後世に時空を超えて受け継がれるような心を庭造りに込めるのが大事なんだと。
持続可能な庭造りを目指している私はこの点をどれだけ考えているだろうか。効用のある植物ばかり所構わず植えて功利的な庭造りをしていないだろうか、と自分の庭造りを省みる機会を与えていただきました。
今回学んだことを今後どのように活かして行けるかは今の段階ではまだわかりませんが、形にならない部分で少なからぬ影響を受けたと感じており、それが今後どのように現れてくるのか楽しみです。


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