ツルネンさん
何ヶ月か前に高知県の有機のがっこう「土佐自然塾」のHPからその存在を知り、ひそかに気になっていた人がツルネン・マルテイさん。
2006年12月に可決された「有機農業の推進に関する法律」の成立に尽力した方で、超党派の議員連盟「有機農業推進議員連盟」の事務局長をつとめていらっしゃいます。
「有機農業推進法」の全文はとても短いものですが、安部政権のもとで悪法がどんどん強行採決されていく中での一条の光といった感じ・・・。
もちろん、ここでいう有機農業は、糞尿肥料を見境なく投与して環境汚染を招くような農業のことではありませんよ。定義は以下の通りとなっています。
(定義)
第二条 この法律において「有機農業」とは、化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう。
ツルネンさんら「有機農業推進議員連盟」の議員さん達は今私が注目しているキューバの有機農業視察にも行ってます。(ところで、メルボルンのパーマカルチャリストの間で話題のDVD「The Power of Community: How Cuba Survived Peak Oil」はオススメです。)
しかし、せっかく「有機農業推進法」が成立したというのに、政府が最近打ち出した農地集約化のための税制見直しはまるで有機農業の推進を阻むような内容。
農業の大規模化を進めて国際競争力を高めるために、農地を相続する人が農業を継がなくても土地を大規模農家に貸し出せば相続税を免除するということだそうですが、国際競争力を高めるにはコストや生産性だけではなく品質やブランド力だって大事な要素のはず。生産性でアメリカや中国に勝負出来る可能性があるのは北海道など限られた地域のみで日本全国で有効なわけではないし、果たして中途半端な大規模化が日本の食糧自給率上昇に直結するのでしょうか。
もちろん伊藤園さんのお茶畑だとか地元で歓迎されている例もあるし企業進出による集約化が必ずしも悪いといっているわけではありませんよ。
ただ日本の食糧自給率を上げることを本当に考えているなら、新規就農者や有機農業者に貸し出した人にも相続税を免除するというように二本立ての農業振興策にしなかったら片手落ちじゃないかと思うのです。大量退職する団塊の世代で帰農を希望している人だっているのだから、そういう都会の消費者から地方の生産者への転換を望む人をもっと支援して欲しいと思います。
ということで、環境に負荷のかからない農業を推進し日本の食糧自給率を上げるためにも有機農業を推進するツルネンさんにはこれからも頑張って欲しいのですが、今回の参院選比例区ではどーしても他にもっと応援したい候補者がいたので悩んだ挙げ句そっちに投票してしまいました。ツルネンさん、ごめんなさい。二人記名出来たら絶対ツルネンさんも書いていたのですが・・・
ということで罪滅ぼしというわけでもないですが、興味のある方のためにツルネンさんのことをちょっと紹介しておきます。
ツルネン・マルテイ公式ホームページ
ツルネンさんは1995年より参院選に4回出馬し、4回とも次点。2002年に民主党の大橋巨泉氏辞任による繰上げ当選で西洋出身帰化人として初の参議院議員となりました。フィンランド出身の67歳。
隣接するロシアに抵抗して民族の独立を守り抜いた過去を持ち、Nokiaなどの優秀な多国籍企業をもち、一人あたりのGDPが日本よりも大きい自然豊かな国であるフィンランドには、これから多難な道をゆく日本が学ぶべきヒントがいろいろありそうです。
7月30日追記
ツルネンさん、24万票あまりを獲得し、選挙による初めての当選を果たしました。おめでとうございます♪
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